よく「CPM」という数値がカタログなどのスペックに記載されています。「数値が高い方が硬い」ということをご存知の方も多いと思いますが、実際はどのような基準で計測されている数値かご存知でしょうか?
「CPM」とは「Cycles Per Minute」の略で、そのシャフトが1分間に何回揺れ動くかを計測した数値であり、日本語では「振動数」と訳されます。
ところでこの「CPM」という数値、先ほど「数値が高い方が硬い」と書きましたが、実はそうとも言い切れない数値なのです。
特にリシャフトのためのコンポーネントシャフト(シャフト単体で販売されているもの)を購入する際には、カタログ数値の計測方法まで気に留める必要があります。なぜなら振動数というのは、ヘッドの重さや長さによって大きく変わってしまうからです。
例えば同じ長さのシャフトを重量の異なるヘッドで計測した場合、重いヘッドを取り付けて計測したものが振動数は低く、つまり数値としては柔らかめに出ます。しかし、当然全体重量は上がっています。また全く同じヘッドをつけたシャフトでも、長さが変われば長い方が振動数が低く出ます。ただしこちらも長い方がスイングウェイトは重く出ます。
そのためカタログ数値は、何インチで何グラムのヘッドを取り付けて計測したのかを知る必要があります。
また同じ振動数で先調子と元調子のシャフトを打ち比べると、元調子の方を硬く感じることが多いはずです。
このように「振動数」というのは、実は数値だけではあまり参考にはならないものです。
もちろん組み立て済みのものに関してはカタログ数値に近いものが出ているはずですので、それはある程度参考にしていただいて構わないかと思います。またフレックス表示(SやRなど)に関しては、各メーカーや同じメーカーでもモデルによって異なるため、正直全くあてになりません。(一般的には45インチで230〜250cpm程度のものがフレックス「S」として設定されている事が多いです)
リシャフトをお考えの際には上記の事にもお気を付けながら、カタログ上の数値だけに惑わされることなく、ご自分に最適のシャフトを見つけてください!