ゴルフクラブを選ばれる際、今お持ちのクラブのフレックス表示に従ってや、実際に振ってからご購入をされることも多いのではないでしょうか。
そこでもう一つ気に留めていただきたい要素が、クラブの総重量です。総重量とは、基本的なゴルフクラブのパーツであるヘッド・シャフト・グリップの3つに、接着剤やグリップテープなどを使って組み上げた、つまり完成品の状態の重量のことを言います。
この総重量、実はゴルフクラブにとって、とても重要な要素になります。
総重量は飛距離に大きく関わってきます。力学上は総重量の重いクラブと軽いクラブを同じ力でスイングしたと仮定すると、単純に軽いクラブを振る方が物理的に速く、つまりヘッドスピードが上がり、飛距離も出るということになります。
では全てのゴルファーが軽いクラブを使えば良いかといえば、実際はそうではありません。なぜなら軽くなるということは重量の変化に加え、基本的にシャフトの剛性やトルクもソフトになる傾向にあるため、パワーのあるゴルファーが軽いクラブを使用すると、スイングのテンポやリズムを崩してしまう要因になってしまうからです。
例えば現在お使いのドライバーよりも軽いものを振った際に、使い始めは何球か飛距離が伸びた経験はありませんでしょうか。しかし使っているうちに方向性が合わなくなったり、他のクラブが振りづらくなりませんでしたでしょうか。これはセットの中でドライバーだけが軽くなったことに加え、それに伴うシャフトの剛性の変化などでスイングのリズムが崩れてしまったためだと考えられます。
つまりクラブの適正な総重量は、各プレーヤーの身長・体重・筋力・年齢など、様々な要因によって異なってきます。
また最近のクラブの中にはスイングウェイト(バランス)は重め、実際の総重量は軽めというものも増えています。これにはスイングウェイトを重くすることでスイングの際のフィーリングを重くし、スイングしやすくするという側面があります。
ただしこれも、ヘッドの重量を重くする・軽いグリップを装着する・シャフトの長さを長くするなどでスイングウェイトを重くしているため、セット全体のバランスを考えると違和感になりかねません。
このようにセット内でクラブの違和感を少しでも感じないようにするために、総重量はできるだけ図のような段階的なフローをするようにセッティングすることをオススメします!